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その8

先物取引/オプション取引


どちらも将来において現商品を購入する権利のことです。例をあげて話をします。

  • A株というものが有って、先物の限月を仮に6月末とします(強制的に先物取引を決済する日=SQ(スペシャルクォーテーション)とも言う。3,6,9,12月の第2金曜日がそうです)。
  • A株の現物価格を1000円として、売買単位を1万株にします。
  • 先物の単位を1枚が現物1万株相当とします。先物を購入するときは委託証拠金(取り引きする時の担保金)が1枚につき100万円必要とします。
  • 単純にA株が将来上がると見込んだ場合、一番簡単な事は現物を買うことですね。今回のA株は最低1000万円必要となります(ミニ株取り引き、手数料を考えない)。予想通り6月末で1200円になったら200万円儲かった事になります。逆に800円になったとすると200万円損をした事になります。

    次に先物で買い建てるとします。A株の最低取引単位は1万株なので1枚から買う事が出来、1枚は100万円だ(この時点で先物価格が1000円とします。でも先物価格が幾らになっていても1枚は100万円で買えます)。買った後に20%上昇すると200万円儲かります。逆に800円になると200万円損をします。しかも損が出るとその分穴埋め資金を差し入れる必要があり、この場合200万円を追加差し入れしなければいけません(担保金と合わせて300万円を預けている事になります)。

    仮に1000万円全てを証拠金にして先物を買い建て(詰まり10枚)れば、実際に株を10万株買ったことになり、1200円になれば2000万円儲かります。逆に800円になれば2000万円損が出て、損失金の穴埋め(追証(オイショウ)といわれる)を入れなければいけない。

    最後にオプションで買った場合を考えてみます。A株を1000円で買う権利を50円で売買されているとします。これを買い付けるには50万円が必要です(A株の最低売買単位が1万株だから)。これが最終日に1200円になっていたら、50円だった買う権利が200円(もしくはそれ以上)になっている。それを決済できると150万円儲かった事になります。下がればこの権利は0円になります。0円で決済すれば儲けは−50万円です。仮に1000万円を全て使えば「20万株買う権利」を買った事になり、予想通り1200円になれば3000万円の儲け(4000万円−1000万円)となり逆の場合は損失額は1000万円です。

    話が長かったので下の表にまとめて置きます。これを見ると一番低リスクでハイリターンなのはオプションという事になります。

    元手1000万円使った場合
    商品
    上昇した場合
    上昇率
    下落した場合
    下落率
    現物株
    200万円
    20%
    −200万円
    −20%
    先物
    2000万円
    200%
    −2000万円
    −200%
    オプション
    3000万円
    300%
    −1000万円
    −100%

    協力:kamei.t