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個人向け国債


2006年1月より、個人向け国債において新しい商品が販売された。5年満期の固定金利型である。

特徴としては、

  • 買えるのは個人のみ

  • 据え置き期間(中途換金に応じない期間)は2年間。ただし、本人が死亡した場合、災害援助法の適用となった自然災害で被害を受けた人の場合は換金に応じる

  • 購入単位は1万円。

  • 半年ごとに利払いがあり、利率は5年間固定。

  • 中途換金する場合、中途換金調整額を支払う必要がある。中途換金調整額とは「過去4回分の税引き前の利息相当額」となる。購入したお店で売る。

  • 満期は5年。


  • 以上を踏まえて、5年物と10年物を比較すると、
    5年固定 10年変動
    満期 5年 10年
    据え置き期間 2年 1年
    中途換金調整額 過去4回分の利息相当 過去2回分の利息相当
    金利 固定金利。
    「5年中期国債の利率−0.05%」。
    変動金利。
    半年ごとに見直しされる。「10年長期国債−0.8%」
    共通事項
    ・1万円単位で購入する

    ・発行は1月、4月、7月、10月の4回。

    ・利払いは半年に1回

    ・本人の死亡か、災害援助法の適用となった自然災害で被害を受けた人の場合は換金に応じる

    ・支払われる利払いから、20%の源泉分離課税が引かれる。ただし、障害者の方や寡婦年金等を受給している方等については、いわゆる「障害者等のマル優制度」や「障害者等の特別マル優制度」の非課税貯蓄制度の適用が受けられる。

    ・個人向け国債は、預金でも貯金でも保険でも、投資信託でもないため、預金保険機構、保険契約者保護機構、投資者保護基金の保護を受けない。

    ・利払いの最低利率は0.05%。
    2008/02/22


    皆さんは「国債」をご存知でしょうか。国の債券、つまり国が発行する借金証書のことです。国債という商品はすごい昔からありますが、「個人向け国債」という商品は、2003年に初めて売り出されました。

    通常「国債」は凄いお金が無いと買うことが出来ない、「債券市場」という市場があって国債の売り買いが行なわれている、証券会社や銀行、農協などで買う、などの特徴がありますが「個人向け国債」はちょっと変わります。

    個人向け国債の特徴は

  • 1万円単位で買うことが出来る
  • 郵便局や銀行、証券会社などどこでも買う事が出来る
  • 買ってから1年以上経たないと売れない(買った本人が死亡した場合に1年以内に売る事が出来る)。売る場合は買ったお店で売る
  • 半年に1度配当がある(配当額は経済の情勢によって変動するが、最低金利が0.05%となっているのでお金が減る(元本を割る)事は無い)
  • 売る時に手数料(前2回分の配当と同額)が掛かる
  • 10年で満期が来る
  • 債券市場で売り買いが無いため、「個人向け国債」の価格変動は無い
  • 国が借金しているので、必ず返済される(とされている)


  • と、いったところでしょうか。

    注意する点は「1年以内に換金は不可」「お店によっては口座管理料(国債保管料)を取る所がある」という点でしょう。

    「個人向け国債」が発行された背景には、各企業や金融機関(銀行など)に対して国債が売れにくくなっている点(すでに大量に保有しているので買えない、会社がお金が無いので買えない)、個人資産が銀行などに凄い眠っているのに動かないのでそれを何とか動かしたい、などがあります。

    売るときの計算ですが、たとえば2004年1月1日に1万円購入したとします。2004年12月31日まで売り出せません。その間に配当が2回あります。1月1日に売り出せば、前2回分の配当が手数料として取られるので、1万円のみ返ってきます。逆に1月2日に売れば、1日分だけ配当が付きますので1万円+年率の365分の1だけ配当が付きます。

    最後に「国が借金する」という点ですが、借金を返さないことを「デフォルト」と呼んでいます。国がデフォルトを起こすのは稀なのですが海外では実際に起こっている現象です。さらに「国債はどれだけ信用が置けるのか」というランク付けを国際的に行なっている会社もあります(格付け会社)。ある程度参考になりますので参照されると良いでしょう。


    2003/03/05

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